購買担当者は「購買(こうばい)」という名にとどまらない実行部門における総合的な管理業務を行います。営業が受注した物件を設計でより実行可能な状態にした施工図から必要な材料を拾い出し実際の形にしていく予定を立てます。
見積り段階の曖昧な状態から具体的な予算の組立てをすることで利益の追求を行います。そのために重要な工場加工や現場施工を勧めるうえで重要な橋渡し役となります。ミスやロスを無くしていくことが重要になるポジションの仕事といえます。
工程表の作成
工程表とは、工事などの各工程にかかる日数や納期までのスケジュール、それぞれの進捗状況などをまとめた、作業の予定表になります。受注した物件、いつから現場に入るのかなどの情報を集計し、工程表を作成していきます。社内配布するものになり、ここで間違いがあると全体の動きにも影響が出るため、とても重要な仕事内容になります。
木工事施工図の提出前チェック
設計にて作図した施工図は元請業者への提出前に社内にてチェックし、支障のある箇所は訂正を求めます。例えば、誤字脱字がないか、数量などの数字は間違えていないか、施工方法が明確か・実際に工事が可能か(難しい場合は、別の方法などを提案する)といったことを見積書に記載されているものと相違していないかなど提出前に確認する作業になります。
木拾い
木拾いとは、見積り内容に沿った当社にて準備すべき資材(木材や金物など)すべてを拾い出し調書へまとめる作業になります。拾い忘れや漏れを避けることが重要で、こちらを見落とすと現場に入った段階で必要な資材がない→工事が進められないといったことが起きてしまいます。また見積数量より実行数量が大幅に多い場合には、その差を増工事・増金額見込みとし、見積数量より実行数量が大幅に少ない場合には、その差を減工事・減金額見込みとします。
予算組
受注物件の決定見積書と木拾いの集計から当社の実質的なお金の流れを予想し利益を生みだすための目標を立てます。各物件に対して利益目標額を明確にし、その実行予算をクリアする資材調達や施工をするための目安とします。減工事が生じた際や大幅な増工事が見込まれる場合には、受注金額との比率に影響するので、見積り範囲と実行範囲の比較とその金額の事前見込みを予算書に組み入れることを忘れないようにする必要があります。
見積依頼~手配・値決め
木拾い内容に沿った資材調達に掛かる費用を実際の手配先候補に見積依頼をかけ比較し、条件に合った資材を調達します。その際に決定しているサンプルや指定されたカタログ通りの手配となっているかどうかや現場で必要としている時期に納品可能な資材であるかどうか、予算範囲内の金額であるかどうかといった点を考慮する必要があります。
発注材料の納期確認と調整→工場内の加工手順の調整
作業現場で必要となる時期に材料を届けられるよう材料の納期を調整します。また搬入された材料の工場内整理なども行う場合があります。
業者の請求書に対する支払い金額の確認
発注した材料の精算において発注先への支払いが取り決め通りであるか確認します。
まとめ
今回は、購買の仕事内容についてご紹介してきました。工程表の作成や予算組など工事を進めるにあたって間違えることができない重要なポジションであることがお分かりいただけたかと思います。工事をスムーズに進めるための準備をしたり、営業から現場担当者まで幅広くコミュニケーションを行うためのスキルが必要だったりと様々なスキルを求められるのが購買のお仕事になります。