”スギ(杉)”と聞いてみなさんはどのようなイメージを思い浮かべますでしょうか。木材としてよく聞く名前、スギ花粉のイメージなど実際にスギの木を聞いたことはあると思いますが、思い浮かべるイメージは人それぞれかと思います。そこで今回は、木の特徴や性質~スギ(杉)編~として実際にスギの木はどのような特徴があるのかやどういった場面で使われることが多いか、スギのデメリットなどをご紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
スギ(杉)の特徴
まず初めにスギにはどのような特徴があるのかを各項目ごとにわけてご紹介していきます。
・木材としてのスギ
スギの木の大きな特徴としては、使用率があげられます。農林水産省が出しているデータをみると日本で最も使用される機会が多いと言われているのが、スギの木となっております。そのため、日本国内で植林されている面積が一番多いのもスギとなっており、日本においてはなじみの深い木材といえるかもしれません。ここまでスギの木の植林面積が大きくなった背景としてあるのは、第二次世界大戦後、高度経済成長期など建築需要の爆発を受け、成長が早いといわれているスギの木が国の後押しを受けて、多く植林されたことが要因であるといわれています。スギの木は、材質面からみてもまっすぐで加工しやすいため、成長するときもまっすぐに育ち、日本の様に国土面積が限られている国では、狭い土地でも多くの木が植林できるスギが最適であったというわけです。
下記参考情報(林野庁サイト):
・素材面で見たスギ
木材としての素材面を見た時の特徴としてあげられるのが、他の木と比較すると柔らかいという点があげられます。そのため加工しやすく、のこぎりやカンナなどでの手道具を使っての加工や電動工具、機械での加工は木を普段扱っていない方でも行いやすい素材といわれています。また保湿性という点でも冬は暖かく、夏は涼しい環境を造ることができる点も人気の1つといえます。調湿効果があるということで、腐敗やカビにも強く、家屋などを建設する際には、効果的とも言えるでしょう。
・スギが主に使用される用途、箇所
構造材や造作材など建築用材で様々な箇所で使用されることが多く、他にも柱・床材・羽目板・建具材・天井板・包装用材などで使用されることが多いです。建築用材だけでなく、日本酒の酒樽や工芸品、割りばし、家具などでも使われているため、実は普段つかっていた木製のものがスギの木だったということも多いかもしれません。
スギのデメリット
・スギアレルギーの症状がある方は注意が必要
スギを木材として使用する場合、建材として使用されているため、花粉を保持する機能がなくなってしまい、花粉症の方でも問題がない場合が多いですが、重度のアレルギー体質の方は、喘息などの症状が出てしまう方もいらっしゃるそうです。身近にスギを用いて造られた建物や商品がたくさんあるため、振り返ってみて症状がない方は、大丈夫かもしれませんが、もしどこかで思い当たる節がある方はスギのアレルギーという可能性も考えられますので、少し注意していただくとよいかもしれません。
・へこみや傷がつきやすい
空気を多く含むことができ、柔らかいといわれているスギですが、デメリットとしてへこみや傷がつきやすいと言われています。また傷ではありませんが、経年劣化などにより、色が変わったり、隙間ができてしまうということもありますので、注意が必要です。物などを落としてしまうことにより、傷がつきやすかったりするため、気になる方はメンテナンス面も事前に考えておくとよいかもしれません。
まとめ
今回は、木の特徴や性質~スギ編~としてスギの木の特徴、スギのデメリットなどをご紹介してきました。普段意識してみていない方も多いかもしれませんが、住宅や公共の施設など建築物には多くのスギの木が使用されていることがお分かりいただけたかと思います。今回の記事でスギの木の特徴や性質の理解を深めていただけたら幸いです。